猫の甲状腺機能亢進症についてのガイドラインを発見!
ガイドラインの正式名称は「2016 AAFP Guidelines for the Management of Feline Hyperthyroidism」。
訳すると「2016 AAFP 猫の甲状腺機能亢進症の管理のためのガイドライン」。
2016年にAAFP(全米猫獣医師協会)が出したものです。
このガイドラインで、我が家の甲状腺機能亢進症の猫の治療方針が定まったといっても過言でないくらい、決定的なものでした
全文英語かつ専門家向けです。
AAFPは飼い主向けの甲状腺機能亢進症の資料も公開していますが、今回ご紹介するガイドラインは獣医師向けです。
私が探した限りは、公式の日本語訳版は見つけることが出来ませんでした。
また、本ガイドラインについて言及されている日本のWebページも少なかったです。
どうやって、このガイドラインに出会えたのかというと・・
ある動物病院様のWebページで、「AAFPのガイドラインの中に、甲状腺機能亢進症についての記載がある」ということを知りました。
獣医師用のガイドラインである上に全文英語だったため、読むのに苦労いたしましたが、くらいついて読みました!!
すると・・・
驚くことに、推奨される治療法の優先順位が日本と逆だったのです!
日本では、内科的な治療(つまり投薬)をまず第一に勧めており、外科的治療はあくまで「内科的治療に苦慮した場合に行うもの」としている獣医師が多いですが、アメリカでは逆。
特に猫が若く健康であれば、まず優先されるのは外科治療。外科治療が難しい場合には内科治療という優先順位だったのです。
(実際は、アメリカには放射性ヨウ素治療という治療法もあり、この治療法が最もメジャーなようですが、残念ながら日本では行うことができません・・・)
- 日本 薬 > 手術
- アメリカ 手術 > 薬
我が家では、このガイドラインを読んで得た知識をもとに、手術を受けさせることを決めました。
そして、少しでも他の飼い主さんのお役に立てればと思い、本ガイドラインの概要をまとめました。
事前にサイトの目的でもお伝えしている通り、専門家が訳したものではございません。申し訳ございませんが、当サイトの情報によって生じた損害の責任は取りかねます。
確かなことについては、ご自身でオリジナルのガイドラインをお読みいただき、ご確認・判断いただく必要があります。
この概要はあくまで参考と考えていただきたく思います。
日本語に訳して出版してくれる獣医さん、いないかなぁ・・・
ちなみに、2022年11月現在、2016年以降の新しいガイドラインは出ていない様子です。
AAFP(全米猫獣医師協会)とは
では、AAFPとは何か?
フルネームは、American Association of Feline Practitioners。
日本の獣医師が書いたWebサイトなどではAAFPは全米猫獣医師協会などと訳されていることが多いですね。
略してAAFP。
公式WebページでもAAFPと表記されているため、通称AAFPのようです。
アメリカの猫専門の獣医師の学会で、日本の獣医師の中にも本学会に参加されている方がいらっしゃるようです。
日本の動物病院のコラムで本学会のガイドラインについて言及されたり、日本人獣医師の学会参加が報告されたりしているため、それなりに権威のある学会のようです。
AAFPはミッションとして、下記を掲げています。
高い診療基準、継続教育、エビデンスに基づく医療を通じて、ネコの健康と福祉向上を目指している会員を支援する
The Mission and History of the AAFP
ガイドラインとは
国立国語研究所によると、「ガイドライン」とは、「病気になった人に対する治療の実績や,学会での研究をふまえて作られた診療の目安」と解説されています。
でも、これはあくまで日本の人間用のガイドラインです。
では、AAFPにおけるガイドラインとは・・・?
AAFPは本ガイドラインについては、このように説明しています。
甲状腺機能亢進症を、複合要因を持つ原疾患プロセスとして説明し、また、本疾患の病因と病態について獣医療専門家が知っていることを簡潔に説明している
2016 AAFP Guidelines for the Management of Feline Hyperthyroidism
ご自身で読まれる際のオススメ翻訳ツール
本ガイドラインは全文英語の上にかなりのボリュームと専門用語のオンパレードで、自力ではなかなか読めそうにありませんでした。
そこで頼ったのが DeepL翻訳!!!
訳したい文章をコピー&ペーストすれば、数秒で日本語訳してくれる、有難いAIです。
しかも無料で使用可能!!
ブラウザ(Google chromなど)上だけでなく、アプリでも使用できます。
同じような翻訳AIとしては、Google翻訳も有名ですね。
私は仕事でもDeepL翻訳やGoogle翻訳を日常的に使用していますが、どちらかというとDeepL翻訳の方が自然な訳になる気がします。
本ガイドラインは専門家向けだけあって専門用語が多いため、DeepL翻訳だけで訳した場合は多少不自然な文章になってしまいますが、それでも自分で読んでみるには問題ない程度の精度で訳してくれます。
ご自身で読まれる際はぜひご活用ください!
別に私はDeepL翻訳の回し者ではないですよ・・!
次の記事 >> 猫の甲状腺機能亢進症ガイドラインの要約_1
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