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トラちゃんがスペシフィックを拒否!
我が家の高齢猫トラちゃんが甲状腺機能亢進症になり、メルカゾール投薬し始めたものの、食欲不振の副作用が出てしまいました。
生きてもらうため、治療を続けていくために高カロリーフード「スペシフィック」の強制給餌を始めました。
強制給餌を行う上で最も大変な事のひとつは、嫌がる猫さんに無理やり食べさせるという、飼い主側の心理的な負担だと思います。
「生き延びてもらうために食べてもらわないと」と自分に言い聞かせながら、飼い主は必死です。
猫さんが「ヤダヤダ」言いつつも、なんだかんだ飲み込んでくれるうちは良いのですが、本格的に拒絶されてしまうと、ほとほと困り果ててしまいます。
トラちゃんも一度だけ強制給餌を激しくボイコットしたことがありました。
トラちゃんの朝ごはん係は父でした。
朝以外は家族みんなで分担(主に母・私)していましたが、朝は父が必ず担当していました。
毎朝父は、トラちゃんに薬を飲ませ、スペシフィックを食べさせ、最後にブラッシングをしてあげてから仕事に出かけていきました。
ですがその日は朝早くから会議があり、父は母にトラちゃんの朝のルーティーンを託してあわただしく出かけて行ったのでした。
その晩、父と母がトラちゃんにスペシフィックを食べさせようとしたところ、トラちゃんは食事を激しく拒否したのです。
顔をぶんぶんと左右に振り、絶対にスペシフィックが口に入らないようにして、まるでやけくそになったような様子でした。
みんな、訳が分かりませんでしたが、その頃は比較的きちんと食べてくれていたので、こんなにも嫌がるのだったら無理に食べさせることもないと諦めました。
次の日の朝は、いつもの通り父がルーティーンを行い、トラちゃんにスペシフィックをあげましたが、特に嫌がらずに食べてくれました。
夜も問題なく食べてくれ、その後は二度とそのようなボイコットはありませんでした。
私たちは、父がその日の朝のルーティーンを放棄したことを、トラちゃんは恨んですねてしまっていたのではないかと考えました。
昔からトラちゃんはすねやすくメンタル弱めな猫さんだったので・・・。
強制給餌の考え方
このエピソードは、悩みながら強制給餌を続けていた私に勇気を与えてくれました。
大好きな猫さんがごはんを食べたがらないのに、無理やり食べさせることは、辛いことです。
病気への不安も相まって、私はしょっちゅう泣きながら強制給餌していました。
ですが、トラちゃんはトラちゃんなりに、強制給餌を受け入れ、私達人間とのコミュニケーションの一環であるととらえてくれていたのではないかと考えるようになりました。
一種の満足感を得ていたのでしょうか。
前述した「Farmer’s KEIKO 農家の台所 オフィシャルブログ」さんは【猫:腎不全】ごんぼさんの闘病記録④ 「強制給餌」(※)の中で、強制給餌後の猫に妙に満足したようなそぶりがあったと書かれています。
確かにトラちゃんにも、そのような満足した様子があったように感じました。
強制給餌を終えると、「ふーやれやれ」という様子で小走りで逃げ、毛づくろいを始めるのですが、一仕事を終えたような充実感らしきものを感じました。
「Farmer’s KEIKO 農家の台所 オフィシャルブログ」さんもおっしゃられていましたが、飼い主側が思っているよりも猫はいろいろとわかってくれているのかもしれません。
※「Farmer’s KEIKO 農家の台所 オフィシャルブログ」さんについては、「おススメ闘病猫ブログ」でもご紹介していますので、ぜひお読みください。
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