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猫はスペシフィックが好きなのか?
メルカゾールの副作用による食欲不振で始まったトラちゃんのスペシフィック生活は半年ほどにおよびました。
メルカゾールの影響で食欲はあまりわかなかったようですが、スペシフィックのことは嫌ってはいないようです。
また、同居ネコのクロちゃんは、スペシフィックが大好きで、トラちゃんだけがスペシフィックを食べさせられているのがうらやましかったようです。
トラちゃんに強制給餌している間、スペシフィックを狙ってくる(笑)ので、スペシフィックのかけらをクロちゃんにあげていました。
スペシフィックは高カロリーなので、太り気味のクロちゃんにはちょっぴりだけ
そして、同居犬も実はスペシフィックのファンで、トラちゃんに食べさせていると鼻でぐいぐいと押して欲しがるため、こちらにもよくかけらをあげていました。
どうやら、犬猫はスペシフィックが好きなようです。
スペシフィックのにおい・質感
スペシフィックのにおいは強めです。
誰かが同じ部屋でスペシフィックの缶を開けると、人間の鼻でも即座に「あ、スペシフィックだ」とわかるくらいです。
私はいつも、豚肉とツナ缶が混じったようなにおいだと感じていました。
母は、豚レバーみたいなにおいもすると言っていました。
余談ですが、自分のお昼ごはんに、豚こま切れ肉を使ったパスタを作ろうとしたところ肉が足りなかったため、ツナ缶を追加したことがあります。
完全にスペシフィック臭でした。笑
質感はレバーパテっぽい感じです。
ウェットフードでありながら少し固形っぽい質感で、ポロポロと崩れたり、ドロドロしたりはしません。
スペシフィックの与え方
スペシフィックをカットする
スペシフィックは小さく切っても、形状を保ってくれる、ちょっと固めの質感です。
そのため、我が家ではシリンジを使用せず、スペシフィックを小さく切って、トラちゃんに食べさせていました。
トラちゃんが喉に詰まらせずに簡単に飲み込めるように、薄く切ることがポイントでした。
はじめはサイコロ状(立方体)にして与えていたのですが、この形状だと飲み込みにくいのか、大きすぎたのか、トラちゃんの気分が乗っていないと口から出してしまうことが多かったです。
薄切りの方がすんなり飲み込んでくれることがわかりました。
我が家での強制給餌の方法
トラちゃんと人間が強制給餌に慣れるまでは、2人がかりでした。
1人がトラちゃんを抱きかかえ、もう1人がスペシフィックをトラちゃんの口に入れていくという方法ですね。
ですが、そのうちにお互いにポイントをつかんできて、人間1人で行えるようになりました。
だいたいこのような流れでした。
1.トラちゃんを背中側から抱きかかえる
2.たいていスペシフィックのかけらが床に落ちるため、落下地点(トラちゃんの口の下あたり)にティッシュを敷いておく。床に落ちるとスペシフィック臭がつくため、予防策が大切。
3.トラちゃんに声をかけながら、スペシフィックを利き手に持ち、トラちゃんの口の脇(端)の方に持っていく
4.その際に、空いている指でトラちゃんの口のあたりを触ると、口を開けてくれやすい
5.トラちゃんの口が開いたら、スペシフィックを口のなかに入れ込む
6.トラちゃんが「あむあむあむ」と噛み、「ごくん」と飲み込んでくれる
7.3から6の繰り返し
タイミングと量
トラちゃんは体が大きくマッチョ猫だったため、最も重いときは6kgはありました。
なので、スペシフィックでトラちゃんの必要カロリーを賄うためには1日当たり1~1.5缶食べてもらう必要がありました。
1回当たりに食べてくれる量・食べさせても吐かない量の最大量が1/2缶だったため、少なくとも1日2回は食べてもらうことで、最低限1日1缶は食べてもらえるよう心掛けました。
トラちゃんはたくさん食べすぎると吐いちゃうことが多いんだよね
朝と夜はお腹が空くみたいで、比較的乗り気だったため、朝に1/2缶、夜に1/2缶を基本量としていましたが、あまり食べてくれないこともありました。
また、1日1缶だけだと、ガリガリ状態の現状維持にしかならないため、いかに1缶より多く食べさせるかに苦心しました。
それでも、当初は「何かを食べてくれている」だけで有難かった
なので、朝・夜以外の時間帯(昼、夕方、深夜)に、トラちゃんがやる気を出してくれているタイミングを見計らって、トライしていました。
特に夕方や深夜は比較的食べてくれやすかったです。
一度にどれくらいの量を食べてくれるかは、トラちゃんの気分次第でしたが、ありがたいことに、大抵、3口目くらいまでは食べてくれました。
ですが、お腹がいっぱいになってきたり、飽きてきたりすると、一度口に入れたスペシフィックを出してしまいます。(私の服は何度もスペシフィックまみれに・・)
いかに食べ続けてくれるかが重要でしたが、ポイントは、「スペシフィックの薄さ」と、「声かけ」だったかと思います。
その際には「はい、あーん」「もう少し食べようねー」などと声をかけてあげると、気をよくして(?)少しばかり口を開いてくれたりしました。
また、トラちゃんのやる気が減退する前に、いかにスムーズに行うかがも重要でした。
どこまで頑張るか?
トラちゃんが強制給餌の途中で食べなくなったり、逃げ出そうとジタバタし始めることはよくありました。
実際、1日に1.5缶食べてもらおうと努力していましたが、大抵は1缶分しか食べてくれませんでした。
1缶分も食べてくれないことも、多々ありました。
そんな時は、「どれくらい無理してでも食べてもらうか」はトラちゃんの余力に合わせて判断していました。
強引に食べさせて、それ以後完全に食事拒否をされてしまっては困りますし、体調によっては本当に食べたくない時もあるだろうと考えました。
なので、「前日はきちんと食べてくれたから、今日はあまり無理しなくていいかな」「相当嫌がっているから、次のごはんで頑張ることにして、今は無理しなくていいかな」などと判断していました。
お互い長丁場なので、ある程度ゆる~くしないと身が持ちません・・。
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