甲状腺機能亢進症の猫の治療で悩む飼い主さんを減らしたい
2022年、我が家の14歳のオス猫、トラちゃんが「甲状腺機能亢進症」の診断を受けました。
診断を受けてすぐに投薬治療(メルカゾール)を開始したにも関わらず、日に日にどんどん痩せていくのを見るのが辛く、より良い治療法・投薬量を求めて毎日泣きながらインターネットで情報収集していました。
ですが、インターネットで猫の「甲状腺機能亢進症」について調べても、情報が少なく途方に暮れました。
「甲状腺機能亢進症」は高齢猫の約1割がかかる病気と言われており、あまり珍しい病気でないにも関わらず、情報量が限られていたのです。
もちろん、動物病院のWebサイトのコラムなどで「甲状腺機能亢進症」に触れていることは多々ありました。
ですが、そのほとんどがほぼ同じような内容でした。
どんなに探しても新しい情報に出会えない・・・
本当は、症例ごとの詳細な治療経過や投薬量の調整、薬剤の副作用や副作用への対応方法、各動物病院の手術数などについて知りたかったのに、入手できる情報は、病気と治療法の概要のみということが多い状況でした。
どうやら、この病気についてはまだまだ認知度が低く、治療についての知見がたまっていないようでした。
同様に猫ブログなどで触れられることも少なかったです。
Twitterなどで同病の猫さんについて見つけられることはありましたが、薬でうまくコントロールできているようで、我が家のように、薬の副作用に苦しんでいる事例は見つけられませんでした。
このような状況だったため、治療中は常に手探り状態が続きました。
試しては失敗し、また試して方法を確立しての繰り返しになりました。
そんな中で最も助けになったのは・・・
- 猫の甲状腺機能亢進症についての治療技術が日本よりも進んでいるアメリカの「AAFP(全米猫獣医師協会)のガイドライン」に出会えたこと。
- 本病について日本で最も診療されている獣医さんから直接アドバイスいただけたこと。
病気の治療については、これらの情報がとても助けになりました。
また、薬の副作用で食欲不振になってしまった際は、インターネットで他の病気の猫さんの闘病ブログを読んで、どんなごはんなら食べてくれるか、与え方などの知恵をいただきました。
このように、苦しみながらも治療法を模索し、いただいた救いの手にすがりながら、なんとか今までやってこられました。
ただ、これらの情報についてもっと早く、治療開始時から知っていたら、あんなに辛い日々を送ることはなかったのではないか・・・。
もっと気持ちに余裕をもって毎日を過ごすことが出来ていたのではないか・・・と思えました。
そこで、甲状腺機能亢進症と診断された猫さんや飼い主さんたちが、少しでも早くつらい状況から抜け出して、猫さんの完治・病気のコントロールができるように、我が家での知見やおススメ情報を公開したいと考えました。
・診断前の症状
・診断後の治療・治療経過
・薬剤の投与量の調整
・薬剤の副作用
・副作用への対応方法
・餌を食べてもらうための工夫(強制給餌など)
・「2016 AAFP 猫の甲状腺機能亢進症の管理のためのガイドライン」の概要
・獣医師から頂いたコメント
などなど
特に【「2016 AAFP 猫の甲状腺機能亢進症の管理のためのガイドライン」の概要】は、甲状腺機能亢進症の猫さんの飼い主さんには意義のあるものだと考えます。
「2016 AAFP 猫の甲状腺機能亢進症の管理のためのガイドライン」とは、AAFP(全米猫獣医師協会)が獣医師向けに公開したもので、病気の概要・原因・診断・治療などについて約13ページにわたって詳細に記載されています。
私が知る限り公式に日本語版は出ておらず、日本語で概要をまとめているサイトは少ないです。
できるならば最初から本家を読んでほしいですが、全文英語(かつ専門家向け)のため、まずは本サイトで概要を読んで「なるほど。こんな情報も載っているのね」と、大枠をつかみ、興味を持っていただければ嬉しいです。
実際にガイドラインを読む際に私が使用した翻訳AI(無料)についても同ページでご紹介しておりますので、参考にしてみてください。
また、我が家では投薬(メルカゾール)治療の際に副作用が出てしまったので、副作用をコントロールするための薬の量の調整についても書いていこうと思います。
甲状腺機能亢進症に詳しい獣医師によると、「メルカゾール量の調整は職人技的なところがあるが、うまくすれば副作用のコントロールも(ある程度)可能」とのことでした。
この言葉を頼りに頑張りましたが、実際、参考情報が全くなく、試行錯誤の連続でした。
我が家での投薬量が、全ての猫さんにとってのベストにはなりませんが、「こういう調整方法もアリなのね!」と参考程度にはして頂けるはずです。
このように、甲状腺機能亢進症の猫さんと飼い主さんの闘病ライフがより安心したものになればと考えて、本サイトを立ち上げました。
そして、もっと多くの獣医師・飼い主さんが猫の甲状腺機能亢進症について知り、日本でもアメリカのような根治治療が普通に行われる日が来ることを願ってやみません。
注意事項
当サイトの管理人は獣医師ではございません。
あくまで、非専門家である一個人の経験の共有となります。
大変申し訳ございませんが、当サイトの情報によって生じた損害の責任は取りかねますので、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
詳しくは、当サイトのプライバシーポリシーについてご一読いただけますと幸いです。
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