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服薬開始直後の状況
我が家の高齢猫トラちゃんが甲状腺機能亢進症の診断を受け、メルカゾール錠1.25mg分を1日2回飲む生活が始まりました。
メルカゾール錠5mgを、朝8時頃に1/4錠、夜8時頃に1/4錠です。
最初のころは、トラちゃんの体調に特に変化はありませんでした。
今まで通り活発で、エサもよく食べました。
嬉しいことに、心なしか痩せていくスピードが弱まったようには感じました。
食欲不振の症状
メルカゾールを投与開始して1週間たった頃から、だるそうにして寝室にこもっていることが多くなり、同時にエサを食べなくなってしまいました。
いつもはよく食べるキャットフードに口をつけず、大好きな無塩サバ缶まで食べてくれなくなってしまったのです。
恐れていた、メルカゾールの副作用の可能性が高いです。
猫の断食が続くと、肝リピドーシス(脂肪肝)などの重大なリスクを招く恐れがあります。
さらに、トラちゃんはすでにガリガリに痩せた状態です。
このままでは栄養失調と脱水で死んでしまう!
甲状腺機能亢進症の治療どころではない!
何としても、食べてもらわないと!
そう考え、一旦薬をストップしました。
メルカゾールを一旦ストップ
実はこの時、獣医師に相談せずに自分たちで勝手に判断しました。
理由はいくつかありました。
今回、トラちゃんがお世話になることになった動物病院は車で片道1時間ほどかかる場所にある上、予約ができないため診察まで数時間待つ必要があります。
車嫌い・動物病院嫌いのトラちゃんを病院に連れていくことで、トラちゃんの体力をさらに消耗させてしまうと考えました。
また、前回の獣医師の対応から、この病気に対してとても詳しいようには見えなかったため、弱ったトラちゃんを抱えて駆け込む気になれなかったのです。
メルカゾール錠やチロブロック錠の添付文書を読んだり、たくさんの動物病院のコラム(甲状腺機能亢進症の治療について)を読み、メルカゾールの副作用である食欲不振が出てしまっているのだろうと考えました。
だるそうにしているのも、チロブロックの副作用のうちの「無気力」に当たる可能性があります。
実際は、無気力というよりは、悪心(気持ち悪さ)があるように見えましたが、猫は自分の症状を言葉で伝えることができないため、気持ちが悪くてぐったりしているのを、添付文書では「無気力」と書いたのではと感じました。
実際、メルカゾールの人間用の添付文書の副作用欄には、「悪心」が含まれています。
このような背景があり、たとえ、薬を止めることで甲状腺機能亢進症が進行してしまったとしても、薬の副作用でエサが食べられず衰弱してしまうよりマシだと考えました。
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